こんにちは。アナログ志向のわたしが、生成AIの力を借りて新たな?(というかn度目の)挑戦を始めました。今回は、業務拡大のため、新分野「K」について調査を開始したお話です。

実はこの分野、何度も挑戦しては挫折しています。というのも、携わる人も少なく実務書もない。そのくせ資料は多くて、コンプラに厳しい。こんな対象業務なのにわたしも満足に勉強時間も取れないためなかなか前に進んでいません。ところがこの「K」がメイン業務のベンチマークになりそうで、早く習得する必要が生じました。

それでこのたびAIと組んで、少しでも目標を達成できればと思っています。当座の目標は①「更新申請制度を把握する」②「更新申請ができるようになる」です。

まずは「手引き」から:確実な情報収集をAIと共に

行政書士としてのこれまでの実務・調査経験から調査すべき場所は分かっていて、まずはその監督官庁が発行している「手引き」を調べるのが一番の近道だと考えました。もちろん、「手引きや実務書を使うのは素人と変わらない」という意見があることも承知しています。しかし、現在のわたしの目的は、まずはその分野の全体像と概要を把握すること。深く掘り下げるのは、その後にするべきだと考えています。

そこで、今回は頼りになる相棒、生成AIのGeminiを引き連れ、対象監督官庁のウェブサイト調査を実施してもらいました。具体的には、「K」に関する**「手引きの有無」、そして「閲覧・申請書類入手のしやすさ」および「サイトページの見やすさ評価」**を調査対象としました。

実行をお願いすると結果はあっけなく目的を達成し、「えっ、もう?」と必要な情報を得ることができました。そこそこの階層のウェブサイトを閲覧してもらうから、それなりに時間がかかると思っていたのだけれど。

AIとの「認識の齟齬」と「丁寧な対話」の重要性

ただ調査結果は早かったけれど、このAIの回答はいくつかの「わたしの認識との齟齬」にぶち当たりました。例えば、実際に自分の目で確認すると「手引き」では無かったのだけれど、AIが示した回答は「ある」というので、「あなたの回答の○○は、もしかして△△のことですか?」と確認したところ「そのつもりでした。違っていましたか?」。いやいや、そこはちゃんと説明してよ、それは手引きと違うって前提で指示したやつじゃん。

それで「AIは推測で答えてくる」ことを知りました(だからファクトチェックしなくちゃいけない分コストがかかる)。また「些細な違いだからいいか」と認識違いを容赦していると、AIはそれを「正しいと勘違い」して話を進めてしまうようです。

また別の場面では、「もしかすると、AIはさっきの質問を覚えていない?」と感じることもあります。質問には前提となる情報があるのに、それが伝わっておらず、AIは文脈を無視した回答を生成してしまいました。これは「伝えなきゃ伝わらない」という当たり前のことを改めて痛感する瞬間です。

いつかAIが文脈を完全に学習する日が来るかもしれませんが、現時点では、毎回きちんと丁寧に前提条件を伝えることの重要性を感じています。それが、いわゆる「プロンプトの良し悪し」というものなのかもしれませんね。

手引きの要約と、これからの自力学習

「K」のいわゆる手引きは2種類あるのですが、最初はそれらをひとまとめにして要約してもらうことにしました。きっちり要点を押さえること、それを期待してのことでした。しかし結果は「要約しすぎ」。重要な情報があまりにも抜け落ちてしまい、肝心なことが載っていませんでした。

そこで改めて、「2種類の手引きをひとまとめにする」ことを依頼したところ、こちらは十分な内容でした。もちろん生成AIがまとめたからといって鵜呑みにするわけにはいきません。ここからがわたしの「リアル世界での自習の時間」です。AIで効率的に情報収集ができた分、この精査と理解に時間を割くことができます。

コラム:ChatGPT、Gemini、Grokを使ってみて感じるそれぞれの個性

現在、わたしは「なにをどこまでできるのか」を知りたくて、生成AIの無料版、主にChatGPT、Gemini、Grokの3種類を試用しています。それぞれに異なる個性を感じています。

ChatGPT(メイン使用中)

チャットごとに個性を感じる程度に人当たりが違っているきがします。きちんとわたしの意図を汲んでくれることが多いです。対話形式でもきちんと意を汲んだ回答ができ、アイデア出しや思考整理の相棒としてメインで使用しています。

Gemini(資料まとめ役)

資料をまとめる前提だとGeminiに頼ることが多いです。まだわたしとの相性が良いとまでは言えないけれど、Geminiでまとめた内容をGoogleドキュメントへ転記する際、書式(書体や太字など)がそのまま引き継がれるのは非常に便利だと感じています。使っているうちにわたしの意を汲んでくれるようになることを期待しています。

Grok(X(旧Twitter)の声を拾う専門)

主にX(旧Twitter)の「生の声」を拾うためだけにGrokを使っています。特定のテーマを絞って投稿のトレンドやランキングを指示どおりに抽出してくれました。それに加えて、指示に含んでいない注釈・分析コメントを添えてくれていました。Xは生の声の廃棄場とも考えているので、上手に使えば潜在的なニーズや世間のリアルな反応を効率的に拾えるかもしれないし、逆に自分のポストを想定対象に合わせたものにできるかも? もっともXの用途は情報収集なんですけどね。

わたしの技量はまだ発展途上ですが、それぞれの個性を理解し・用途に合わせて使い分けることで、わたしの業務効率化は着実に進むのではと期待しています。今後も色々な使い方を試して、その軌跡を記録していきたいと思います。